夜蟻雑記

俳人・赤野四羽の俳句関連雑記。

第一回名古屋JAZZ句会

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第一回名古屋JAZZ句会|赤野四羽|note

2018年7月28日、東海地区現代俳句協会青年部主催で第一回JAZZ句会が開催されました。今池のカフェ「あらたると」。俳人側が兼題による俳句を作句し披講、その句を元にミュージシャンが即興演奏するという形式です。予め出演予定の俳人(武馬久仁裕、金子ユリ、廣島佑亮、赤野四羽)による披露の後、客席からも次々と飛び入り。16句が集まり、多彩な熱演に喝采が止まず、1時間の延長戦が繰り広げられました。

ミュージシャンは野道幸次(Ts)、武藤祐志(Gt)、大森菜々(Pf)、浅田亮太(Drs)。東海地方を中心に、JAZZのみならず完全即興や異分野コラボを得意とする実力派です。カルテットの迫力のあるサウンド、またソロやデュオでの繊細な演奏で俳句の世界を表現しました。自身もサックス奏者である赤野が飛び入りで演奏することも。

1 第1ターン あざやかな人に逢ひけり夕立あと 廣島佑亮 2 第1ターン 夕立のリスボン行きの切符を買う 武馬久仁裕

3 第2ターン 殺られるか殺るか蟷螂斧ふるふ 金子ユリ 4 第2ターン 蟷螂に肩を叩かれ現(うつつ)へと 赤野四羽 5 第2ターン 蟷螂の恋愛成就は命がけ 旦空(たんく)(あらたるとのマスター)

6 第3ターン ジャズ弾(はじ)け合へり台風はくるのかな 後藤昌治 7 第3ターン 子が寝ればジャズ聴く母の夏休み 松本すみれ

8 第4ターン 箱男越ゆる女は渡り鳥 永井江美子 9 第4ターン 道端に目覚めし現(うつつ)鳥渡る 児嶋彬 10 第4ターン しかばね派のデニムのシャツの鳥渡る 大西健司

11 第5ターン 夕立来る大野一雄を連れて来い 佐藤武子 12 第5ターン 一時の風吹き荒さぶ夕立まえ 八木恒行 13 第5ターン 夕立の跳ねる旋律しろき闇 前野砥水(とど)

14 第6ターン 蟷螂も来てジャズを聴く雨の前 南真理子 15 第6ターン 鼓膜震ふ真夏のジャズを聴く 八木茂都子 16 第6ターン 全身をつらぬくジャズや秋灯 平賀節代